高瀬善康 バローチュノールアーメル 濱辺恭将
link w88開発本部 基礎link w88開発統括部 ドライブlink w88開発部
2025年10月31日
堅牢性・入手性・コストに優れる誘導電動機は,換気装置や空調機,製鉄・製紙工業のプロセスライン等の可変速市場で広く用いられている。また誘導電動機の速度センサレスベクトル制御を搭載したインバータ製品の適用が積極的に進められることで,誘導電動機本来の堅牢性を活かし,同時にベクトル制御の特長である良好な制御性を備えた可変速ドライブシステムが実現されている。しかし,誘導電動機のセンサレスドライブでは低速,特に回生領域において速度やトルクを正確に管理することが困難であることが知られており,クレーン等に要求される四象限運転や低速回生動作を含む動作において負荷耐量不足や速度精度不足といった問題が生じやすい。本論文では,誘導電動機の低速センサレス制御性能を向上する新しい制御アルゴリズムを提案する。提案手法は,ゲインスケジューリング速度適応二次磁束オブザーバと一次周波数制御を有し,磁束推定と速度推定の安定性・応答性・パラメータロバスト性の向上を図ることで,従来よりも優れた低速センサレス制御性能を実現する。本稿では,提案する制御系の構成,特長,実機実験による評価結果について述べる。本提案手法の実現により,インバータを用いた誘導電動機のセンサレス制御性能、特に低速負荷耐量・速度精度向上に貢献できる。
なお,本稿は参考文献11)「Speed Sensor-less Control of Induction Machines in Low-speed Region Based on the Gain-Scheduled Adaptive Flux Observer and Frequency Control」,ICEMS2024-Fukuoka(OS1H-3)を再編したものである。
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